休日の過ごし方
平日は会社近くの社宅に住んでいるんですが、週末は大体いつも仕事が終わってから実家がある姫路へ帰って過ごします。地元の友達や親とランチや買い物に出かけたりと、休みの日は寝る間も惜しんで遊んでいます(笑)また、自分が通っていた陸上クラブで小学生を対象にコーチとして教えたり、試合へ一緒について行ったりすることもあります。走るのはずっと趣味で、走ればスッキリするので、仕事終わりでも走ったりしています。
~広く深く、トップ選手が使うものをちゃんと縫えるようになりたい~
姫路市の生まれ育ちで、小学校から高校まで陸上競技一筋だったという小林さん。高校卒業後の進路を考えた時、「陸上以外の世界を見てみたい」と思い、スポーツに関わる仕事に就くことを決意されました。
日本代表やオリンピックの選手に同行することもあるという小林さんに、今に至るまでの経緯を詳しく伺ってきました。
小学校から高校までずっと陸上競技をしてきて、大学からも推薦の話が来ていたんですが、陸上以外の世界に触れたいという気持ちの方が強くありました。その中で「スポーツに関わる仕事がしたい」と思い、ちょうど高校の2つ上の先輩がここで働いていたので、話を聞かせてもらい入社を決めました。他に全く就活せず、ミシンも家庭科の授業でしか扱ったことがなかったんですが、「どうにかなるだろう」と思って入りました。
2022年の入社からずっと縫製を担当していて3年目になります。ミズノテクニクスは全部で4つの工場があり、氷上工場では受注生産で、全て手作業で縫製を行っています。毎日目標の生産数があり、商品によっては1人で縫い上げるものもありますし、パーツが多ければみんなで手分けして縫い上げていきます。また、2年目からは冬季スポーツ選手の試合に同行し、現地で使用するユニフォームの調整を直前まで行ったりしています。
日本代表やオリンピックの選手のユニフォームも作ったりするので、選手本人から生の声を聴けたりするのはやりがいがあります。また、箱根駅伝などでミズノのユニフォームを着ている選手をテレビで見たり、ミズノのお店で自分達が作ったダウンなどが飾られていると感慨深いものがあります。トップレベルの選手が使うものは1mmのズレも許されない世界なので、大変ですがいかに慎重かつ丁寧に、早く仕上げられるかを模索しています。
ウインドブレーカーや冬季のジャンプ競技用スーツ、ワーク服などを縫製していて、ファスナーや袖をつけるのも全部手作業でやっていくんですが、パーツが多いものは40種類ほどあり、毎日7時間はミシンと向き合うので集中力が切れる時もあります。そんな時はひたすら無心で頑張るだけですが(笑)最初の研修期間は大変でした。直線やカーブを縫う以前に、糸を通すのも大変で、それだけでも1時間かかることもありました。
やはり試合同行の出張ですね。冬季のジャンプ競技に同行した時、女性選手は前日の食事とかでもむくみが出て寸法が変わったりするので、選手が飛ぶギリギリまで調整します。ジャンプ台にあがってスーツのサイズを測り、1mmでも合わないとなったら降りてきて修正しないといけないんです。修理は大変ですが、「飛べました!」と直接報告をしてもらったりすると感慨深いものがあります。顔見知りくらいの距離感で話せるのも嬉しいです。
「みんな真摯に仕事に向き合ってるな」と感じることが多く、本当に妥協しないですね。「錯覚かな」と思うくらいの、糸が1mmずれて歪んでいるだけでも直しますので、「高いレベルで縫製してるんだな」と痛感します。最初の頃は縫っても縫ってもやり直しになって苦労しましたが、どんな時でも皆さん優しく助けてくれますので、人の良さもこの会社のいいところですね。
まずは、この工場で生産する全てのアパレル製品を縫えるようになりたいなと思っています。野球関連とか、まだ触ったことのない製品もありますし、広く深く技術を身につけたいです。工場内で何でも縫えるという人は3人ほどしかおらず、それこそテレビに出るようなトップ選手に適したものが作れる人を「クラフトマン」と呼んでいたりしますが、最終的にはそんな存在になれるように、地道に縫い続けるのみですね!
やってもない最初から「できない」と壁をつくるのではなく、「とりあえずやってみよう」という気持ちで、何でも挑戦することが大事だと思います。はじめはみんな助けてくれるし、どうにかなることもたくさんあると思うんですよね。まずはやってみて、どうしてもできなかったら他の道を選んでみるのもいいでしょうし。でもその前に、自分が本当にできないかどうかは、精一杯頑張ってみないとわからないので、挑戦が大事ですね。
朝礼から業務スタート。その日の目標枚数を確認します。
自宅に帰って昼食をとります。お弁当を持参する人もいます。
残業することはほとんどありません。
走りにいったり、温泉やサウナに行ったりすることも。