CEO Interview

経営者インタビュー

株式会社ジェイエヌ

十倉貫さん

企業情報

株式会社ジェイエヌ

株式会社ジェイエヌは柏原地域に本社があり、冷凍食品や、スーパーに並ぶ食品、飲食店の食材などを中心に、365日京阪神から北近畿まで配送している運送会社です。

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・北近畿圏の冷凍車両保有台数トップクラス~ジェイエヌの歴史と強み

・家族と過ごす時間を大切に!毎日家に帰る環境がある運送会社!

・軽自動車から大型トラックまで対応できる技術が身に着く整備の仕事

・“北近畿の冷凍配送といえばジェイエヌ”という地位を目指して人材募集中!

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今回は代表取締役社長の十倉貫さんにお話を伺いました。

北近畿圏の冷凍車両保有台数トップクラス~ジェイエヌの歴史と強み

まず、株式会社ジェイエヌの事業について教えてください。

元々は、私の父である先代社長が40年以上前に始めた仕事になります。1994年に株式変更し、株式会社ジェイエヌを設立しました。僕は二代目で、今年で法人としては35年になります。現在は丹波市柏原地域に西日本物流センターと整備工場、そして京都府福知山市に支店があります。

弊社は、京阪神から北近畿へ冷凍食品をお届けする拠点となる、大型の“冷凍冷蔵庫”があります。これを保有する運送会社はなかなかありません。丹波篠山市から北部の北近畿方面をみても、冷凍車両の保有台数はトップクラスです。

十倉社長はいつから入社されたんですか?

地元の柏原高校を卒業してから神戸学院大学にいって、それから神戸市西区の佐川急便で5年程勤めて、それから丹波市に帰ってきました。26歳の時から働き始めて、今で15年ですね。

帰ることになったきっかけは何だったんでしょう?

昔からずっと親から『帰ってこんでいい』って言われてたんですよ。なので佐川急便で骨を埋めるつもりでしたが、でもなかなかそういうこと言わない親やったのに『帰ってきてほしい』って言われて。僕は三人兄弟の長男ですし、決心しましたね。

ちなみに真ん中の弟は、ジェイエヌ関連会社としてトラック専門の中古車買い取り販売を新たに起業してまして、一番下は神戸のトラックディーラーの会社で働いてます。

皆さんトラック関係なんですね、やっぱり家業の影響ですか?

やっぱりそうですね。働きだして、子供の時はそんな継ぎたいとか思ってなかったと思うんですけど、働きだしたら家の仕事に興味持ち出して。そこからやっぱり一緒に仕事できたらいいなって思い始めたんでしょうね。

なるほど。では初代社長は最初、どうやって冷凍配送を立ち上げたんでしょう?

最初は大手の食品問屋の仕事をしてたんですよ。初代社長は飛び込みで切り開いていく営業スタイルで、その中で出会ったのが冷凍食品の問屋やったんです。

他にも、今はスギ薬局グループになったジャパンの配送も元々やってたんですよ。昔、下小倉にあったジャパンが丹波市の一号店で、そこに飛び込んでいって、『ジャパンと仕事したいんやけどどうやったらできる?』って店長に話をして、『伊丹市が本社なんでいってきたら?』と話をもらって、それから取引きが始まりました。

すごい。本当に切り開いていく感じですね。

「地元の業者もあったほうがええな」ということで使ってもらうようになって。そこから、物流センターとして使ってもらうようになって、有難いことに30台分くらいまでジャパンの仕事で使ってもらうようになったんですよ。

それでも経営としては、それだけ大きくなったジャパンとの取引だけでやってたらなくなった場合リスクが大きいということで、食品の取引を拡大していって今に至ります。

食品を預かることはあるんですか?

預かりはそんなにやってないですね。前日の夜間に京阪神の大きな冷凍庫から引き取ってきたものを、翌日に配送することが大半です。預かりもしたいですが、結構大きなものを建てないといけないのと、そもそも保管に需要がそんなにないんですよね。顧客の需要は「今必要なものを必要な分だけ仕入れたい」っていうお客さんが多いんです。

昔は少ロットの配送はこの北近畿エリアではできなかったんですよ。配達してくれるところがなかったんで、数百ケース一気に仕入れないといけなかったのが、弊社が参入したことで少ロットでも対応できるようになったんです。これに関しては先駆けですね。

時代の流れでもあったんですね。

時代の流れと言えば、近年コンプライアンスが厳しくなってきたんで、京阪神の大手はこちらの方に直接配送できなくなってきたんですよ。遠すぎて。行って帰るだけで数時間、配る時間を考えたらすごい残業時間になるので、中継できる業者が必要となり、弊社の出番な訳です。

そういえば以前ニュースなんかで大きなバス事故があったりしましたもんね。

バス事故の影響が長距離ドライバーにも大きかったですね。昔はコンプラインスなんてあってなかったようなもんでした。寝る間も惜しんで働いて、その分しっかり稼いで帰るみたいな業界で。

でも、コンプライアンスの影響もあって、時代と共に一般的なサラリーマンと同じような環境になり、最近ではドライバーはむしろ「時間を有効に使いたい」っていう人の職業になりましたね。

家族と過ごす時間を大切に!毎日家に帰る環境がある運送会社!

トラックの運転と聞けば長距離っていうイメージがありますね。

業界内では近年、長距離のドライバーがすごく不足しています。というのも、先述の通り労働環境を守ることが難しいんですね。ガソリン代も高騰し、働いた分だけ利益が入ってこないというところがありますので。非常に難しい環境にあります。

でも、弊社のドライバーは長距離ドライバーじゃないんです。「毎日ちゃんと家に帰りたい」という方にはちょうどいい距離ですね。

以前から長距離はされてないんですか?

そうですね、食品の仕事を始める前は長距離も走っていました。しかし、北近畿エリアの地域密着型の食品配送を行ってからは、京阪神が運行のメインになりました。
出社時間も人それぞれでバラバラです。午前3時、4時、5時の方もいれば、お昼からの出社の方もいます。

なぜ出社時間にバラつきがあるのでしょう?

夜間に商品を納品することもありますので、労働時間にバラつきが出てきます。例えばスーパーマーケットやドラッグストアなどは、夜のうちに商品を納品して、翌日の開店に間に合わせるためといった場合です。その場合は無人納品と言いまして、鍵を弊社が預かり、商品を納品するということがあります。

そうすると、働く時間帯を調整することは可能なんでしょうか?

そうですね。「この時間帯で募集している」ということはありませんので、その方に合った時間帯で調整することは可能です。“家庭があっての仕事”ということを、僕は大切にしています。「家庭行事があり仕事を休みたい」という要望があれば、相談してもらえると調整していますし、休みの希望があればそれに対しては100%応えたいと思っています。

シングルマザーの方や介護されている方など、様々な家庭環境の方がおられますから、働く方の休み方や働く時間を大切に考えて、配慮し対応することが必要だと考えています。ハローワークの求人票には載っていない時間帯でも相談していただけたらと思います。仕事と家庭を両立してもらえるように、環境を提供できたらと考えています。

素敵な職場環境ですね。

私たちの仕事は365日稼働していますから、人を増やすことで従業員の業務負担を軽減し、年間休暇を増やすことで、家族と過ごす時間を大切にしてほしいと思っています。

ドライバーを始めるのにあたって必要な資格はありますか?

特にないですね。もちろん大型免許等をお持ちの方は大歓迎です。先ほどの話に加えて、業界では大型ドライバーも不足しています。弊社でも大型ドライバーが増えることで、その分一度に荷物が沢山運べて配送効率が変わってきますので。大型免許の取得者には手当も付けます。

ですが、ドライバー未経験の方でも大歓迎です。安心・安全に配送することが大切ですから、どちらかと言えばきっちり、正確に仕事が出来る人である方が大事なんです。

なるほど、大切なことですね。

少子高齢化が進む現在、丹波市でも若い労働者は相対的に減少傾向にあります。そんな時代背景もあって、トラックの現場は力仕事が多いんですが、年配の方でも安全に働いていただけるようにカゴ台車を使って仕事をすることで、どんな人でも働ける環境づくりに努めています。

 ※「カゴ台車」商品をそのままトラックに積み込みができるように常に会社が準備している。

軽自動車から大型トラックまで対応できる技術が身に着く整備の仕事

ではここで百木善雄取締役にお伺いします。整備に関する内容を教えてください。

自社で所有している約50台のトラックを中心に作業を行ってまして、一般の乗用車も整備しています。今のところ鈑金は外注してますが、一般的な整備と、車検、塗装、オイル交換なり、メンテナンス関係全般ですね。

自社で整備を持つほど、ずっとやるべき作業がある状態ということですよね?

トラックは営業車なんで、3カ月に1度必ず定期点検が入ってくるんですね。そうすると1台につき年4回。50台あるので年間200回。そのうち一回は車検。オイル交換も30,000kmで行うんですが、年間で80,000~90,000kmは走るので、これも2,3カ月に一度はオイル交換が必要になります。

それに加えて、特殊なパワーゲートやウイングの修理も絡んできますし、もちろんタイヤ交換も随時ですよね。決まったもの以外にも不定期でこういったことあるので、まあほんと、何かしらありますよね。

ああ、確かにそういうことならやること沢山ありますよね。

そうなんですよ。弊社のトラックは365日走ってますし、日曜日や祝日は何台か敷地に停まってることはありますが、それでも全台停まってることはないですから。それに対応する訳です。

メンテナンス全般となると、作業の幅が広いですね。

そうですね、うちは全般やりますので多岐にわたります。自社の車が多いのもあるんですが、できるだけ自社で全て完結できるようにした方が経営上余分な経費もかからずに済むのでそうしたいんです。とりあえずやれることは全部。

ディーラーとかだと、鈑金は鈑金、塗装は塗装と分業されてたりしますが、うちの整備は扱う車種もそれこそ軽自動車から大型トラックまで扱うので、色んな車を触れるのは仕事としての魅力かと思いますね。

ジェイエヌのトラックはいつ見かけても奇麗にされてる印象があります。

運ぶものが食品ということもあるんですよ。トラックが汚れているとイメージ悪いですし。また、冷凍車が多いのでもし止まると荷物がダメになるんで、荷物運んでる途中で故障するわけにいかないですし。途中で故障しないように注意を払いますね。

整備の事業は当初からされてたんですか?

いえ、途中ですね。最初は工場がなかったんですよ。元々自社整備は車庫の横で行っていたんですが、一般も受けるために工場を建てて今に至ります。

百木さんは今、自動車整備部工場長も兼務されていらっしゃいますが最初から整備の仕事に就かれていたんですか?

そうです。高校卒業から入社して、ずっとここです。19年ですねもう。入社した頃は一人年上の方がいて、2人でずっと整備やってきましたね。

百木さんは、整備の仕事のやりがいってどういうところに感じてらっしゃいますか?

壊れたものを自分の手で直すのが一番ですね。エンジンかからないものをかかるようにしたり。運転手やお客さんにありがとうっていってもらえるのが嬉しいですね。長いことおるんで、自社の車をどれだけ長く乗れるようにするかというのも楽しみの一つです。

整備で働く際、勤務時間は決まってるんですか?

基本的には部品業者が開いてる時間も関係するので9~18時ですね。トラックの方に合わせて朝早かったり、夜帰ってきてから整備することもあるので、多少のばらつきはあります。休日でないといけない場合もありますが、残業はでないように配慮しています。

整備の仕事は全くの素人でも大丈夫ですか?

全然問題ないです。やる気さえあれば1からしっかり教えていきますので。ただ、作業内容的に重たいものを持つこともあれば、冬は寒いし夏は暑いですから、体力的なところに自信がある人にきてもらいたいですね。

整備するのに資格とか必要ないんですか?

もちろん内容にもよりますが、会社内に有資格者がいればできる作業があります。なので、資格をもっていなくても後々勉強していただければ問題ないです。

整備で働かれている人の年齢はおいくつくらいですか?

整備には今4人います。下が17歳ですね。で30代の私と、上は50代と60代の方がお一人ずつ。ちょっと間がいない感じですね。年齢が幅広いです。

なるほど。運送会社がここまで整備できるってすごいですね。

そうですね。実は運送と整備以外にも弊社はオークションも手掛けてますので、仕入れてお客様に販売することもあります。ですので、従業員も車の調達や整備をうちでやってたりもしますので、働くとなれば車の心配はしなくて大丈夫かなと思いますね。

それは移住してくる人にとってみれば嬉しい話ですね。ありがとうございました。

“北近畿の冷凍配送といえばジェイエヌ”という地位を目指して人材募集中!

現在では社員数は何名になりますか?

アルバイトを入れて65名ですね。そのうち50名ほどが正社員になります。

男女比はどうでしょう?

男性の方が多いですね。やはり運送業で力仕事も多いですから。9割が男性で、女性は事務員や倉庫作業の職に就いている方が多いです。

従業員の皆様の年齢層は?

40代後半から60代が多く、還暦を超えたドライバーは6人程在籍しています。若いドライバーもいますが、全体的に少なく、20代は2人、30代は5人になります。以前も78歳の方がどうしてもトラックの仕事がしたいということで、実際に仕事を体験していただき、「できそう」とのことでしたので、小さい2トン車でスーパーの配達をしてもらいました。

何歳であっても、どんな方でも働ける環境を目指しています。

従業員はほとんど丹波市内在住の人ですか?

そうでもなくて、豊岡市とか福知山市、丹波篠山市とか、意外と範囲が広いんですよね。ドライバーの方は特に。結構遠方からもきてますね。

人を増やしたあとはどういう展開に?

これまで会社を経営していく中で、従業員の職場環境を充実させてから次の仕事をとってくるようにしてるんですね。実際それが一番うまく回るんですよ。大変な状態を楽に作業できるようにして、新しい仕事をもってくる、それをまた分担して平準化して次に回して。

人がいないと新しい仕事もとってこれませんので、常に人を募集して、増えたら仕事をもってきて。そういうサイクルなので、常に人は募集していきたいと考えています。

最後に、会社の今後の方向性はどのようにお考えでしょう?

以前から北近畿エリアの食品関係の配送を軸としてやってきているんで、整備のようにこれに付随する事業から拡げていきたいと思っています。ゆくゆくは、“北近畿の冷凍配送といえばジェイエヌ”という地位を築いていきたいと考えていますね。

そうしていく為にも、まずは何より人手が必要になります。働きやすい環境を随時設けていきますので、ご興味もっていただけた方は是非お越しください。

 

トラックドライバーといえば力仕事や、毎日帰れないといった大変なイメージがある方も数多くいらっしゃるかもしれません。しかし株式会社ジェイエヌさんには全く逆の、働きやすい環境があり、従業員一人一人に配慮する会社としての気遣いや思いやりがありました。

※この記事は2021年9月16日に取材した情報をもとに作成いたしました。

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